僕がアジアを旅してた頃・・・・(2)

 今まで行った街でどこが一番良かったですか? と聞かれる時があります。

 強いて言えばカトマンズと(マレーシア)のペナンとバンクーバーと答えます。

 ペナンに初めて行ったのは1977年の確か10月頃。北インドからデリー・ボンベイ(ムンバイ)からデカン高原を横断しマドラスへ。インド大陸の南の端のケープコモリンまで行くつもりだったのですが、めんどくさくなりマドラスからシンガポール行きの船に乗りました。
 ペナンという地名は金子光晴の「マレー蘭印紀行」という本で知っている程度。数日の船旅の後
ペナン到着(正式にはペナン島の対岸のバタワース)。

 何の知識もない僕は、旅なれていそうな外人ヒッピーのあとに付いて行く。たどり着いた所は、
大安旅社という世界のヒッピーたちの常宿。僕の部屋は4人部屋。オーストラリア・ドイツ・フランス・そして日本の僕だ。

 毎日の生活はと言えば、あさ6時頃起き朝食。屋台で福建風のおかゆ米粉の汁そば。
殆ど観光地らしきところにはいかないで、下町の雑踏を朝から晩までひたすら歩き遊んでました。
ネパールやインドとは違いこの地はアジアでした。あまり住みやすいので、これ以降4回も行く事になります。以降インドでの旅で肉体的・精神的に疲れるとペナンに避難するというようになりました。ですから、僕にとっての東南アジアの核はタイのバンコクではなく、マレーシアのペナンが
思い出多い地なのです。